DTCC、データ漏洩の懸念を受け、インベスター・キネティクスを7月31日に無期限停止へ

Jun 10, 2023

この動きは、DTCCのデータフィードが情報漏洩の一因となっているという顧客や業界関係者からの継続的な懸念を受けてのことだ。

Depository Trust & Clearing Corporation (DTCC) は、サービスからの情報漏洩に対する顧客や業界関係者からの継続的な懸念を受けて、Investor Kinetics データ サービスを 7 月 31 日に一時停止する予定であることが、The TRADE によって明らかになりました。

6月6日火曜日、DTCCは米国のバイサイド顧客と会合を開き、インベスター・キネティクスの廃止を発表したと、事情に詳しい関係者がThe TRADEに語った。

この動きは、機関投資家向け証券会社テミス・トレーディングがホワイトペーパーで、DTCCがそのデータフィード「エクイティ・キネティクス」と「インベスター・キネティクス」を通じて「機密取引データを漏洩している」と示唆したことを受けて行われた。

「当社のデータ製品は、機密取引情報を明らかにすることなく、市場活動に貴重かつ適切な透明性を提供するという立場を堅持しています。Investor Kineticsを含むDTCCのKinetics製品ラインに含まれるすべてのデータは、匿名化および/または集約され、遅れて共有されます」に基づいている」と、DTCCのマネージングディレクター兼最高顧客責任者であるティム・キーディ氏は、The TRADEに寄せた声明の中で異議を唱えた。

Themis Tradingのホワイトペーパーでは、DTCCのデータフィードは、手形交換所（DTCC）の活動に基づいて、個別株の主な買い手と売り手はどの企業であるかなど、市場活動の指標を提供すると指摘した。

テミス氏の白書によると、インベスター・キネティクスを含むDTCCのデータフィードは、コンピューター化された取引戦略の入力として使用される可能性があり、株を売買するタイミングについてプログラムに信号を提供する可能性がある。

バイサイドのトレーダーらは、こうしたデータフィードによって企業が株式を売買している時期が暴露される可能性があり、企業は、数日から数週間かかる可能性がある特定の取引が進行中であるという情報を高度な取引会社が受け取ることに対して脆弱になる可能性があると懸念を表明している。

DTCC の Investor Kinetics は、資産運用会社、ヘッジファンド、個人資産運用会社によって実行された取引の実行から 3 日後の取引高と取引数に関するデータを提供します。 一方、DTCC の Equity Kinetics は、買い、売り、空売りを含む、さまざまな株式の最も活発な証券会社 10 社の取引高の毎日の概要を提供します。

Themis Tradingのホワイトペーパーでは、データフィードを組み合わせることで、少数の企業が特定の株式に関連する活動のほとんどを担当しているのか、それともヘッジファンドが株式を空売りしているのかを明らかにできる可能性があると述べている。 Themis Tradingは、DTCCのデータフィードが他の情報源と併用されると、市場参加者の行動が暴露される可能性があると指摘している。

「DTCCは、これらのデータ保護の有効性を独自に検証するために、データサイエンティストやその他の分野の専門家を含むサードパーティアドバイザーを雇用しました」とKeady氏は付け加えました。

「しかし、私たちは、市場データの可用性、アクセスしやすさ、および使用が近年激しく議論されているテーマであることを認識しています。インベスター・キネティクス・サービスを中心とした顧客と業界の継続的な懸念に応え、当社はインベスター・キネティクスを無期限に停止することを決定しました。当社は、機密性と顧客の信頼を維持しながら、資産間の市場情報へのアクセスを確保することが、より効率的で回復力のある市場をサポートすると強く信じています。データは業界においてこれまで、そして今後も重要な役割を果たし続けるでしょう。そのために、当社はデータ製品へのアプローチに関してクライアント、規制当局、業界との連携を継続していきます。」

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